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2019年第9回エステ感動物語 準優秀作品賞
第9回エステティックグランプリのエステ感動物語 お客様からの感動物語の受賞作品をご紹介します。


津金 宗一郎

2019年第9回エステ感動物語 準優秀作品賞「エステが切り開いてくれた私の人生」
エステが切り開いてくれた私の人生
「かゆい」と「痛い」
真逆の苦しみが同時に襲ってくる。
夜はかゆみで体をかきむしり、朝はリンパ液と血液でまくらが血に染まっている。顔の皮膚がほぼなくなっていたため、外出すれば人の目が気になる。
そんな日々が高校生になってから5年ほど続きました。
肌荒れによる苦しみは多岐にわたります。
その苦しみは日々の行動にも支障をきたしていて、日常生活を送ることが困難でした。
夜はかゆみでなかなか眠れず、なんとか眠りについてもすぐに朝が来る。
寝ている間にリンパ液で体に張り付くパジャマ。起きたらパジャマを体からはがしながら脱いで着替える。
手が荒れているので水仕事がつらく、学校の掃除の時間に雑巾を絞るのがきつい。
手だけではなく全身が荒れているため、シャワーを浴びるにも気合が必要。
見た目がすごいことになっているので、町を歩いていると人目がとても気になる。
何をするにもかゆみと痛みが気になって集中できない。
私にとってはその繰り返しが日常でした。
お肌の状態が少しずつ良くなっていっても元があまりにひどかったため、見た目はガサガサのまま、リンパ液は止まらないままでした。
お肌の状態が良くないと、行動や考え方がどうしても内向きになります。
人は何かしたいと思うとき、そして実際に動くときには気力を必要とします。
肌荒れが続くと、徐々に徐々に、薄く薄く気力を削がれていくのです。
そんなときに、とあるエステサロンと出会いました。
エステというとお肌をさらに磨くために女性が通う華やかな世界というイメージが強く、男性の私が行っても場違いではないのかと戸惑いました。
「こんな私の肌がエステで本当に綺麗になるのだろうか……?」
疑問に思いながらも、とりあえずエステに行くことにしました。
初めて行ったエステサロンはとてもフレンドリーで安心感を持つことができました。
最初のうちはお肌が荒れていたため、どんなお手入れをされても痛みがありました。
また、もともと体があまり丈夫ではなかったのですが、エステでお肌のお手入れをしてもらうことで、体の状態がよくないことを実感することができました。
通い始めて一か月、三か月、数か月……、通っているうちに徐々に徐々にお肌が綺麗になっていく。
そして一年間通った結果、私の肌は元通りのとても綺麗な肌になりました。
いえ、それ以上の、人から羨ましがってもらえる美肌になりました。
かゆみがない。痛みがない。夜眠れる。リンパ液を気にしなくても良い。何よりも人目を気にしなくていい。
お肌が綺麗になっていくことで、気力と体力が回復し充実していきました。
何かに挑戦しようとするときにまず一歩を踏み出せる気力。
私はその一歩を踏み出す勇気をエステからもらったのだと思います。
振り返ってみると、エステに通ったことは私の人生の大きな大きな転換点でした。エステは私の人生を切り開いてくれました。
私はその後エステティシャンとなり、私と同じようにお肌で悩んでいる方に取り組み、同じようにお肌で悩む人の助けになることで、私の苦しかった経験にも意味があったのだと、そう感じられるようになりました。
エステがあったからこそ、今の私は今の私でいられる。
エステティックという仕事は私にとって無くてはならない、かけがえのない仕事です。